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SPFとDKIMを正しく設定したい

SPF(Sender Policy Framework)について

SPFは、メール送信者が使用しているドメイン名が正規のものであるかを検証するための技術です。つまり、あるドメインから送られてくるメールが、そのドメインの管理者によって認められたサーバーから送信されたものであることを確認する仕組みです。

SPFの設定は、ドメインのDNSレコードにSPFレコードを追加することで行います。
このレコードには、「このドメインからメールを送ることが許可されているIPアドレスは何か」という情報が含まれています。
メールを受け取ったサーバーは、この情報をもとに、メールが正規のサーバーから送られてきたものかを検証します。もし一致しなければ、そのメールはスパムやフィッシングの可能性が高いとみなされ、適切に処理されます。

SPFの設定方法

SPFの設定は、基本的にはドメインのDNS設定にSPFレコードを追加することで行います。以下は、SPFレコードの設定手順の概要です。

  1. SPFレコードの作成
    • SPFレコードは、v=spf1から始まります。これに続けて、メールを送信することが許可されているIPアドレスやドメイン、ポリシーを指定します。
    • 例えば、v=spf1 ip4:123.456.789.0/24 -allというレコードは、123.456.789.0/24からのメール送信を許可し、それ以外からの送信は拒否することを意味します。
  2. DNSレコードへの追加
    • ドメインの管理画面にログインし、DNS設定セクションを探します。
    • 新しいTXTレコードを作成し、先ほど作成したSPFレコードの値を入力します。
    • 設定を保存し、変更が適用されるのを待ちます(数時間かかることがあります)。

DKIM(DomainKeys Identified Mail)について

DKIMは、メールが送信途中で改ざんされていないことを確認するための技術です。
メールの送信者は、メールにデジタル署名を加えます。この署名は、送信者のドメインに関連付けられた公開鍵を使って検証することができます。公開鍵は、同じくドメインのDNSレコードに追加されます。

メールを受信した側は、この公開鍵を用いてデジタル署名を検証します。
もし署名が正しく検証できれば、メールは途中で改ざんされていないとみなされ、信頼性が高いと判断されます。このプロセスにより、メールの送信者が本当に主張しているドメインの管理者であること、そしてメール内容が改ざんされていないことが確認されます。

DKIMの設定方法

DKIMの設定は、少し複雑で、メールサーバーでの設定変更が含まれます。以下は、DKIMを設定する基本的なステップです。

  1. DKIM鍵の生成
    • DKIM公開鍵と秘密鍵のペアを生成します。この作業は、使用しているメールサーバーのソフトウェアによって異なります。多くの場合、メールサービスプロバイダーがこれをサポートしており、自動的に行われます。
  2. 公開鍵をDNSレコードに追加
    • 公開鍵をドメインのDNSレコードにTXTレコードとして追加します。これにより、メールを受信した側が、送信されたメールのDKIM署名を検証できるようになります。
    • レコード名は通常、default._domainkeyのような形式で、_domainkeyはDKIMの標準です。値は公開鍵です。
  3. メールサーバーの設定
    • メールを送信する際に、DKIM署名をメールに自動的に追加するよう、メールサーバーを設定します。これは、メールサーバーの設定ファイルで指定するか、メールサービスプロバイダーの指示に従います。

SPFとDKIMの併用

SPFとDKIMは、それぞれ異なるアプローチでメールセキュリティを向上させます。

SPFは送信者のドメインが正しいかを検証し、DKIMはメールの内容が改ざんされていないことを保証します。これら二つの技術を組み合わせることで、より強固なメールセキュリティ体制を築くことができます。

特に、フィッシング詐欺やスパムメールは巧妙化しているため、送信者の正当性を検証し、メールの内容が安全であることを確認することが非常に重要です。SPFとDKIMを適切に設定することで、これらの脅威からユーザーを守る助けとなります。

まとめ

SPFとDKIMは、メールの安全性を確保するための重要な技術です。これらを正しく理解し、適切に設定することで、フィッシングやスパムから自分自身や組織を守ることができます。今回の記事が、SPFとDKIMの基本を理解し、より安全なメール環境を構築するきっかけになれば幸いです。

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